ビブラート

トレモロが音量であるのに対し、こちらは音程のエフェクトです。
個別に用意しなくても、音源のプリセットの時点で適度にかかっていることが多いです。

・効果について

音程を揺らすことにより、存在感を強め、響きを豊かかつ柔らかくします。
元の音程感が失われない程度のものはアンサンブルで好まれ、失うほど強いものは飛び抜けた不安定な表現として使われます。

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おまけプラグインとしてたまに見かけるものの、独立して売られているものはほとんどありません。
音源ごとに適したものがほぼ標準で搭載されているので、それを調整すれば問題ないでしょう。

その性質上、ボーカル補正、ピッチ補正のプラグインについていることもあります。

・基本的なパラメータ

○Rate、Frequency
揺らす早さ、例によってこれもSyncでテンポと同期できる。

○Depth、Width
揺らす大きさ、ビブラートの核。

・活用シーン

調整面は、歌唱を思い浮かべると考えやすくなります。

発音時は控えめで、音を延ばす時に余韻が生み出されるよう強めていくのが基礎的なパターンだと思います。
これと同じ理屈をアコースティックな楽器にも適応することができます。

オルガンやシンセサイザーの電子的な音には、決まった量をかけ続けていても違和感が少ないです。
展開によって各パラメータを大きく変える演出もよく見られ、個性を見せつける手段の一つとなっています。

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ジャンルを選ばず幅広く使われている一要素ですが、ピアノやハープなど、元々ビブラートできない楽器にあてると非常に違和感のあるサウンドになります。
使う場合はそういう音色として扱いましょう。

MIDIキーボード、音源で使われてきた名残で、キーボードのModulation(MIDIコントロールではCC#1)にビブラート機能が割り当てられていることがあります。

演奏での必要性が高く、自然なビブラートを調整、再現するのに使いやすかったためと思われます。
新しいソフト音源においてはこの限りでなくなってきているので、説明書でよく確認おいてください。

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オーケストラ楽器においては、簡単なものを上からあててしまうと嘘臭さがきつくなってしまいます。
なるべく音源側で用意されているビブラートを使いましょう。

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