ディストーション

歪み系エフェクトの代表格。
アンプシミュレーターと重なっているところがあるエフェクトです。

・効果について

仕組みとしては、回路で増幅した音を一定以上の電圧にさせないクリッピング素子と呼ばれるものに送り、意図的に歪ませた音を得るものです。
エフェクターとして独立しているものは細かい調整がしやすいですが、アンプに組み込まれているものもあります。

同じような効果を得るものにファズ、オーバードライブというものがあります。
ファズはより原始的なもので古くがさついた印象を与えるのに向いており、オーバードライブは大抵アンプの歪みを指しています。

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ディストーションはこれら2つと比べるとやや硬質でデジタルな、きつめの効果であることが多いです。
しかしその定義は曖昧で、エフェクターの作りによって分けているメーカーもあれば、全く音の印象で決めているメーカーもあります。

メタルなどの重々しいサウンドを作るには必須のエフェクトです。

・基本的なパラメータ

○Gain、Drive
メインである歪みの大きさ。

○Tone
音の張り、明るさを調整する。まっすぐなかかり方。

○Volume
元の音量の大きさ、Gain、Driveの利きに関わるので同時に調整する。

・活用シーン

度合いに差はあるものの、エレキギターはかかっていないほうが珍しいくらいに使われており、ほとんどセットで考えられています。
倍音が多くなり、少ない音数で帯域を埋めやすくなることからも、バンドに向いていると言えます。

電子オルガンに組み込まれることも多く、ジャズやロックでよく流れています。
根本的に相性が良いので、音源とエフェクトを別々で用意しても十分音を作りこむことができます。

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チップチューンと呼ばれる、古いゲーム機のサウンドを模したジャンルの音作りに使われることもあります。

それらの実機音源は矩形波とノイズの組み合わせが多いですが、そこにディストーション、アルゴリズム系リバーブなどが追加されていったため、親和性、再現性の高い音になります。

あくまで機械的な加工なので、チェロなど楽器本体の鳴りを含めて起こる自然な歪みには似せられません。
そのため、アコースティックな楽器にはある程度本物っぽさから離れることを承知の上で使うことになります。

種類を変えても増幅する成分は近いので、使いすぎるとどれも似通ってしまうことに注意が必要です。

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