ビットクラッシャー

歪み系の中でも個性の強いエフェクトです。
ビット深度を意図的に落とすことにより、レトロなサウンドを作り出します。

実物のエフェクターは存在しておらず、DTMならではのエフェクトと言えます。

・効果について

通常、音源で扱う音は16、24bitなどできめ細かく収録されていますが、それを落としてローファイな音にします。
ディストーションよりデジタルっぽさが全面に出るエフェクトで、性格もかなり違います。

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単体のエフェクトとして売られていることは少なく、ディストーション系のエフェクト類の近くにこそっとおまけで入っていたりします。
エフェクトの消え方がブツブツと荒くなるので、余韻は雑です。

・基本的なパラメータ

○Depth、Bit
ビット深度をどこまで落とすか。
4~8bitくらいにすると古い通信機器から聞こえてくるようなノイズができます。

○Mix
原音にどれくらい効果を重ねるか。
古い質感を少し与えたいなら少なめ、キャラクターそのものを変えたいなら半分以上が適しています。

・活用シーン

楽器単体に使う場合は、キャラクターを変える用途がほとんどでしょう。
機能はシンプルながら、その変化はディストーションより激しいです。

半分くらいかけて元の音を残すか、ほぼ全部かけて別物にするか、大雑把に目的が分かれると思います。
どちらにしろ変えられた音はデジタルかつ不思議な音になるので、その個性と事故を起こさないよう、他のパートを調整する必要が出てきます。

少なめにかけると、荒いながらもスピード感、爽やかさが出てきます。
バンド曲を打ちこみで作ったけどなめらかさが目立つ、ノイジーさを混ぜたい、といった時に役に立つでしょう。

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ハーモニー用のボーカルにあてたり、予定調和から外れたボーカルを作り出すために使うケースもあります。

全体に薄くかけて使うのも、独特の古さを醸し出せるのでオススメです。
キャビネット系のアンプシミュレーターやテープシミュレーターなどと使い分けると、レトロな空間演出にかなりの幅ができると思います。

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