アルペジエーター

音声加工のエフェクトではなく、単独のエフェクトとしては存在していません。
シンセサイザーの機能の一つ、またはDAWのMIDIノート機能としてつけられています。

・効果について

アルペジオ、分散和音を自動で演奏してくれる機能です。
原理的に記譜でアルペジオを書くのと一緒ですが、スケールの選択も含めてスイッチで手軽に使えるのは効率面で非常に有用です。

主にモノフォニー、単音なシンセサイザーについています。
プリセット集、ライブラリ的なソフトシンセでは「シーケンサー」というカテゴリで、これに類似したエフェクトのかけられた音が収録されていることがあります。

本来、アルペジオは和音演奏の上下のどちらか一方向にしか使われない言葉でしたが、DTM用の音源などでは特定の和音をばらつかせて演奏するもの全般に使われています。

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簡単に音楽的な修飾が行えるため、ライブ用の機材にもよくこの機能がついています。
作曲編曲でも便利ですが、頼りきりにならずにこのエフェクトの良さを分析する姿勢が大事です。

・基本的なパラメータ

○Step、Size
何分で区切るかのパラメータ。
汎用的なのは16分ですが、曲に合わせていろいろ試すのが一番です。

○Octave、Range
分散する音程の幅をどれくらいとるかを調整。

○Length、Duration
音の長さを決めるパラメータ。

・活用シーン

エレクトロニカでのバッキングによく使われていますが、めまぐるしい表現ができるためオーケストラ以外のジャンルでもたまに添えられています。

単独パートで動きのある音にできるため、シンセベースにも多用されています。
シーケンサー、シンセサイザーから生み出された機能であるため、電子的な音で合わないものはほとんどありません

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逆に、アコースティックな楽器に合わせると機械加工、機械演奏的なニュアンスが混じり、各々の良さが出しきれない状態になりがちです。

本物らしさが欲しいならこのエフェクトは使わず、記譜でクオンタイズを外して調整するか、音源側のヒューマナイズ機能を使いましょう。

また、他のエフェクトとは違い「記譜」のエフェクトであるため、ソフト音源をMIDI音源として立ち上げて、DAWのMIDI機能の1種として使うことが多いです。

MIDI音源としての立ち上げについては、「MIDIマルチティンバー音源の使い方」を参照してください。

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