相対的な考え方

曲に表情や彩りを与えるために使える考え方について触れておきます。

・曲の骨組みとして

全ての要素をこれだけで説明できるわけではありませんが、曲に対して相対的な考え方をすると展開を思いつきやすくなります。

たとえば、感情を落ち着かせるテンポの遅いパートと、緊張感を出して昂らせる速いパートの緩急
疾走感の違いの元になる、拍を刻む音の数の多さ、その疎密
盛り上がりに応じて楽器の数やハーモニー、音量を変化させる、強弱の調整

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二元的な水準を決めて、+-を調整する捉え方をするだけでも、編曲やミックスがやりやすくなります。
DTMはほとんどの場合、やることは数値の調整になるので、大きな枠でかまわないので、自分の中で基準を固められると個性も出てきます

・楽器の音色の印象

楽器の音色自体にも、受ける印象はあるはずです。
アコースティックギターなら奏者の年齢に関係なく瑞々しかったり、ピアノなら上品さや心の機微を感じ取れたりします。

もちろんこれは筆者の感想で、違う印象を持つ人も多いと思います。

感性というものはそれで良いんです。
先人を参考にしながらも、単純な差には動じず、他人と自分は同じにはならないことを認識し、自分の中で確立することが大切です。

そうして、音色を自分の中で捉えることができると、他の楽器と比べ、使い分けることができるようになります。

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何回か作曲を重ねないと実感しにくい抽象的な説明になって申し訳ないのですが、細かな差を明確に感じ取るには数を積まなければなりません。
感性は経験を重ねることによって鋭くなりますし、絶えず変化もしていきます

楽器の音色も、同じものに対して編曲、ミックスなどにより複数の印象を持つことになるので、常に比較検討することを忘れないようにしましょう。
新しく曲を作るたびに、新しい発見があります

行き詰った時は、他の音源を試してみたり、他の人の曲を聴いてみましょう。
音に対する捉え方の違いがわかりますし、1リスナーの頃とは違う、一歩踏み込んだことを考えられるようになっているはずです。

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