歌声、絶対音感と相対音感 その2

・声は一つの楽器と心得ること

これは筆者の一価値観として受け止めて頂きたいのですが、歌声にいくら感情をこめようとそれはほぼ伝わらず霧散します
綺麗に聴こえる歌というのは、それだけ修練と計算の上に出されているものであり、ひたすら感情的になればいいというものではありません。

自分の声を一つの楽器として捉え、冷静に使いこなすことを意識すると評価に繋がると思います。

・絶対音感と相対音感

これについては誤解も多いので、支障の出ないよう触れておきます。

・人間音叉のような絶対音感

音を単独で聴いた時、絶対的な音高を当てられる能力のことを絶対音感と言います。
具体的に言うと、どんな編成の楽曲であれ、ここで鳴っているピアノの音は440Hzなどと当てることです。

つまり数学的な「絶対値」や、他の音と関わりなく識別する音高を指した言葉です。
これを身に着けられるかどうかは幼少期の環境がほとんどを決めており、年をとるほど習得が困難です。

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人によって当てられる範囲や精度が異なり、左右の耳で違う人もいます。
前述の通り、絶対音感を持っている人は限られており、音楽活動に不可欠なものではありません

希少性があり、楽曲を頭でコピーして正確に出すといった機会には有利ですが、自由な移調も珍しくない現代の音楽シーンにおいては障害となることもあります。

・調性への理解、相対音感

一方、ある音を基準にして他の音の音高を判断する能力を相対音感と言います。

昨今作られている曲は平均律のものが大半で、これは移調が自由にできるので、カラオケなどでキーを好きなところに変更できます。
具体的にいうと、「ドレミファソラシド」のセットの音高を上げ下げするものです。

この移行をしても違和感が少なく、曲のキーをすぐ判断できる人は相対音感よりと言えます。
逆に気持ちが悪く、音程がとりにくくて仕方ない人は絶対音感よりと言えます。

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絶対音感と違い、相対音感は音楽に触れる数を重ねることにより、年齢関係なく身に着けることができます
作曲は音高の関わり合いが重要なのでこの音感を頼りますし、単純な曲の鑑賞でも依存していると言えます。

作曲へ挑戦するのであればそれそのものが訓練になるので、別の事をする必要は特にありません。
どちらの音感も体調や気分、薬の服用でも左右されてしまうので、意識しすぎないほうがいいかもしれません。

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