マイクについて その1

楽器を演奏したり歌を歌ったり、音を取り込むのに必須なのがマイクです。
使い道としては単純ですが、種類をいくらか把握しておきましょう。

・ダイナミックとコンデンサ

マイクは構造によって2種に大別されます。
コイルの電磁誘導を利用したダイナミックマイクと、金属板を並べコンデンサの原理を応用したコンデンサマイクです。

その性質の違いを見てみましょう。

・ダイナミック型

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メリット
構造が単純で修理や改造がしやすい、頑丈で振動に強い
温度湿度の影響が少ない、安価

デメリット
周波数特性(拾える音の高低の幅)が狭くなったり偏りやすい、高音がやや拾いにくい

・コンデンサ型

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メリット
音域が広め、フラットな音を取り込みやすい、音の急激な変化も忠実に再現する

デメリット
振動に弱くデリケート、電源が必要、高価

ダイナミックマイクは耐久性の求められる激しいライブパフォーマンス、音域が決まっていて個数の必要なドラム用マイク、インタビュー用などでよく使われています。

コンデンサマイクは高域をカバーする楽器の収録、無音環境を用意したスタジオ収録、広域にわたってフラットさが求められる、自然音や動物の声の取材などに使われています。

それぞれ特徴があり、商品説明にも○○用と書かれていることが多いです。
歌や人の声を録りたい方は扱いやすく入手容易なダイナミックマイクで、金管楽器などの高い音を繊細に録りたい方はコンデンサマイクで、というように自分に適したものを選びましょう。

・指向性について

マイクの性質の一つに、指向性というものがあります。
マイクが音を拾う範囲の特性です。

・全指向性、無指向性

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360度にわたってほぼ同じ感度となるもの。
空間全体の収録、中央に設置して使う多人数インタビュー、測定などに使われる。

・双指向性、両指向性

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正面と反対側から録るもの、位相が逆になる。
向かい合った2人の話を録るリボンマイクや、弦楽器共鳴板用ピックアップがある。

・単一指向性

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正面の音に絞って拾うもの。
ハウリングや周囲の雑音に強く、単独の声や楽器の音を拾うのに適している。
恐らく最も普及している使いやすいタイプ。

・鋭指向性、超指向性など(画像同順)

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単一指向性より更に音を拾う範囲を絞ったもの。
ショットガンマイクや楽器のクリップなど、絞った範囲の音を録る用途。

全てを暗記する必要はありませんが、それぞれの特性を知っておくと他の場面で流用できるか判断できます。

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