更なるハーモニーテクニック その2

・音域とその役割を考える

慣れないうちは伴奏に使う楽器は3つ程度に留めることが多いと思いますが、プロの楽曲をよく聴いてみると10以上の楽器が取り入れられている、なんてことはザラです。

音域についても、同じ音程を複数の楽器が鳴らしていることも少なくありません
全く同じ譜面であることは珍しいとしても、強いメリハリを出すために同時発音させるという手法はよく使われています。

楽器の数を増やす前に、今使っている楽器と書いた譜面の役割をよく考えておきましょう。

低い音をリズムよく鳴らして全体を引っ張っていく、中くらいの音でコードを弾き雰囲気を決定づける、高い音を要所で鳴らしてアクセントにする、などやっていることは区別がつくはずです。

次の展開を作る上で、新しい楽器の音色を導入するのは簡単ですが、前から鳴っていた楽器の役割などを意識しないと、流れが不自然になります。

何を増やして何を減らすか、新しい音ばかり使おうとするのではなく、使い終わって休んでいる楽器を別の音域で復活させるなどの考え方も必要です。

compose_harmony13

・音を住み分けさせる

同じ音程を使って音の層を厚くしたい場合は、別のアプローチでバランスを整えることができます。

簡単なものを挙げていくなら、まず発音タイミング、強弱の調整です。
拍をよく見て、強調するタイミングを変え、相乗効果のある組み合わせを作れると一気に豪華になります

また、役割の同じものは左右のパン振りで分けてしまうのも単純ながら効果が高いです。
このようなテクニックは「違和感なく頭の中で整理しやすい、住み分けされた音」を目指しているものです。

オーケストラなどでは伝統的な楽器の配置などがあったりするので、参考にしてみるのもいいでしょう。
絶対的な基準ではないものの、音域や役割を考えて配置するいい例になります。

compose_harmony14

具体的な手法はミックスの記事で詳しく解説しますが、そういった「技術を使いつつ、わかりやすい曲にする」という視点は常に必要になるので、覚えておいてください。

※当サイトへのリンクを歓迎いたします。
(管理人へのご連絡は不要です)
PAGE TOP