更なるハーモニーテクニック その1

和音の種類、転回形や強弱のつけ方、リズム感のつけ方などをやってきましたが、もう少しつっこんだテクニックを紹介してみます。

・オミット

近い多くの音を同時に鳴らせないギターなどでよく使われます。
4和音や5和音から一部の音を省くことをオミット、オミットするなどと言います。

「それじゃ3和音や4和音と同じじゃないの?」と思われるでしょうが、実際に出る音としてはその通りです。

ここは「曲の解釈による」という説明で終わっていることが多いのですが、どう解釈すればいいのかという疑問は、他の伴奏の楽器の譜面を見ると大体解決できます。

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その楽器では物理的に弾けず出せない」または「音が濁りすぎていて避けている」といった事情で使われているものが大半なので、他の楽器で構成音が補強されていたりします。

全体の流れを作るように満遍なく鳴らされているものはメロディーとは違うので、伴奏と判断がつくと思います。

セブンスやテンションを扱うようになると、一部の楽器では音楽的な良い響きにならないことがあると思います。
そういう時はオミット、音を減らしてみるという発想を使ってみてください。

・アッパーストラクチャートライアド

略されてUSTと呼ばれることが多い技術です。

必殺技のような名前ですが、考え方はそこまで難しくありません。
曲はハーモニー、コード進行が全体の雰囲気を決めていますが、そこから上にもう一つ、トライアド(3和音)で流れを作ってしまおうという発想です。

ジャズでよく使われる考え方で、テンションコード、テンションノートとも関わりが深いです。
セブンスやテンションコードの4和音目、5和音目などに音を追加し、3和音+3和音として扱うものも多かったりします。

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曲中で使われるコード進行を2つ作る」と考えていれば間違いないです。

響きの調整が難しく、安易に使うと「理解しにくく不親切」な曲になりやすいので、1つのコード進行をある程度自由にしっかり作れるようになってから挑戦してみましょう。

単純に弁別をつけずに全音符で並べるとまず上手く聴こえないので、発音タイミングや音価、展開との兼ね合いを考えて音を置きましょう。

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