ハーモニーを作ろう その2
・4の倍数の法則と繰り返しについて
意識せずともできている人は多いですが、考え方を整理すると進行がさらに作りやすくなるので解説しておきます。
「安定した響きを基準として作る」ということを説明しましたが、どれくらいの小節数を目安にすればいいのかわからないかもしれません。
そこで使えるのが4の倍数の法則です。
「安定した響きから不安定になり戻ってくる」、このまとまりを4小節、またはその倍数の小節数で考えると、曲の展開がまとめやすくなります。
これに限ってやらなければいけないわけではないですが、区切りを4の倍数にすると、聴く側も頭の中ですぐ整理されて入ってきやすくなります。
小節毎に必ずコードを変更しなければいけないわけでもありません。
4の区切りを意識し、並べ方を工夫して繰り返し同じコードを使うと、つまらなくならずむしろ落ち着いた流れが作れます。
これまでは小節の頭から全音符のみのコードで進行を考えてますが、このタイミングをずらしている曲ももちろんあります。
最初から小節単位をずらしたコード進行を作るのは難しいので、やりたい場合は全音符で理想的な流れを作ってしまってからずらすとやりやすいと思います。
・楽器による印象の差
「メジャーコードは明るい、マイナーコードは暗い」と説明されがちですが、同じコードを使っていても、使う楽器の音色によって雰囲気はかなり変わるものです。
ディストーションをかけたエレキギターなどは濁りが強いので、パワーコードと呼ばれる、3和音の真ん中の3度を抜いた2和音を使ったりします。
3和音は3度の高さが長調か短調かを決めているので、どちらで使っても違和感のないバッキングになります。
実際では、メジャーは優しさや穏やかさを表現したり、冠婚葬祭で使われるような心の豊かさを尊重するような曲が多いです。
一方、マイナーはカッコイイ映画やドラマの主題歌だったり、終始どこかに緊張感を持ち続ける曲が多いです。
単純な明るい暗いだけでなく、楽器、譜面、受け取る人によって連想されるものは変わるので、実際に鳴らして聴いた時の自身の感性に頼りましょう。
よくある感覚的な説明は「比較的それが通じやすい多数派」というだけであって、作る時にその通りにしなければならない、というわけではありません。
自分のやりたいこと、意志を強くもちましょう。
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