ジャズの主な楽器 その1
筆者の主観混じりですが、ジャズで活躍する主な楽器を解説していきます。
・ジャズについて
古典的な西洋の音楽理論がアフリカ音楽の系譜をもつ黒人ミュージシャンに習得されたことに端を発するジャンルで、オーケストラ楽器をよく用いながらも独特の雰囲気を持っています。
禁酒法時代に地下酒場で流行したり、戦争で忌避された中こっそり楽しまれたりと、逆風の環境に晒されることの多かったジャンルです。
それでも人を惹きつける魅力が奏功してか、前衛的な音の使い方が随所に見られます。
和声としっかりした演奏を重視した大人数のスウィング・ジャズ、テーマを決めて奏者に自由さを持たせるビバップ、あらゆる既成理論の束縛から放たれたフリー・ジャズなど、形態も多くのものがあります。
乾いた音、ざらついた音、おどけた音などある種の人間っぽい荒さが好まれる傾向にあります。
音程を曲げるベンドもよく使われており、DTMの打ちこみでは作業量が多くなりやすい面があります。
・サックス(サクソフォーン)
金管楽器並の優れた強弱表現、木管楽器並の運動性能、演奏のしやすさなどから重宝される楽器です。
特にアルトサックスは使用曲が多く、現代でも入門に向いたサックスとして親しまれています。
音の高いものから順に、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種が有名で、セットで音源に装備されていることが多いです。
木管楽器の高音に金管楽器の濁りを混ぜたような音が特徴です。
伝統的なオーケストラ楽器に比べると出せる音域が非常に広く、得意な音域を持ちながらもかなり幅の広い編曲が可能です。
・ホンキートンクピアノ
「ホンキートンク」という種類が厳密にあるわけではなく、少し調律が狂ってコーラスがかった音になっているピアノを指して使われる言葉です。
起源は、資金面で調律師をちゃんと呼ぶことができなかった安酒場の音楽にあるとされています。
そのため、格式高さを感じさせない庶民的なカントリー音楽や小編成ジャズなどによく使われ、イメージが定着するようになりました。
実際のホンキートンク・ピアノはばらつきが多く、とても弾けたものではありませんが、DTMの音源では使いやすいようにした音が収録されています。
おどけたり、音程が揃いすぎない大雑把な印象を与えるのに効果的な音色です。
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