編曲、曲構成について

・編曲面

音色の選出、ということに関してはシンセサイザーの中でも種類分けされているので、それに従うとおかしいものにはなりません。
リード、ベース、ストリングス、ブラス、ドラムと一通り揃っている全部入りのものを参考にすると、飲み込みも早いと思います。

ただ、音色の傾向、得意とする表現に関しては、シンセサイザーにも偏りがあります
たとえば国産シンセ「Synth1」は明るめのポップスやロックに混ぜるのには向いていますが、インモラルでダークな雰囲気を作り出すには厳しい面があります。

ビジュアルだけではわかりづらいところがありますが、デモ曲、プリセット音、お試し版を弄ることによりメーカーの個性を掴むと、使いたい音源を探しやすくなります。

サウンドデザイナーの好みも色濃く反映されるので、プリセットのみで判断しないよう注意したいところです。

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記譜という点でも、オーケストラなどの歴史の長いものとは違ったものになります。

まず、テクノのように和音進行の変化がほとんどなく、最初から最後まで機械的なリズムを聴かせる、ある種の中毒めいた表現ができます。
和声に関しても3度を多用しても重さの気にならない音色が珍しくないなど、視点を変えた編曲の必要性を感じる特徴があります。

ここまで説明すると難しく感じるかもしれませんが、横に広い音が多い、独特な音にしやすい、などの理由でトラック数が少なめでも豪華になりやすいという利点もあります。

初心者に勧められやすいのもこの部分が大きく、実際基礎だけを抑えて曲を作りきり、自信を持つのに向いています。

決まり事もほとんどなく、他との差別化において優秀なジャンルなので、素直になって使いたい音で作りましょう。

・曲構成

歌物の場合、イントロ、メロディ、サビと分けるポップス的な考え方が割と使われます。
機械的な音の特性から、展開のつなぎ目を滑らかにしなくてもそれなりに成り立ったりするので、構造入れ替えの練習にも適しています。

歌を使わない、重視しない場合は、4、8小節単位で音を足し引きして展開を作り出す手法が効果的に使えます。
シーケンサーやリズムマシンは特にこの形で使われます。

ドラムソロからの入り、シンセフレーズからの入りなど、イントロを直感的に作りやすい特徴もあります。
FXとネーミングされている音ネタ系も活用してみましょう。

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