ソフト音源、エフェクトについて その3
・エフェクト
直接音は出さないものの、音楽的に仕上げる際に選択肢として用意しておきたいのがエフェクトです。
料理のたとえなら調味料にあたります。
その効果はミックスのカテゴリで詳しく解説しますが、これらもDAWの下位グレードに基本的なものがついてきます。
エフェクトの活用機会は楽曲の構成によって大きく異なります。
ボーカル補正、リバーブ、アンプシミュレータといった各社毎に製品が特徴づけられるものを除き、ジャンルごとに分けられるというより、まとめたバンドルとして売られていることが多いです。
音源と違い、「エフェクトの効き具合」が商品の主な価値基準になるため、DTM初心者にはその判断が困難です。
最初から厳密に拘らなくても音源より問題が起こりにくいので、曲作ること自体に慣れるまでは付属のものを使い、購入を保留しても構わないでしょう。
こちらも高級なものになるほどマシンパワーを必要とするので、導入前は動作環境をよく確認しましょう。
・ものの良し悪し
ソフト音源、エフェクト共に価格帯や性能は様々で、音楽という特殊な性質もあいまって、評価はかなり難しいです。
プロの間でも使える使えないの意見が割れ、制作側の感性も強く影響することがわかります。
実際問題として、DTMは1990年代くらいまでMTR(マルチトラックレコーダー)やアウトボードなどの外部ハードウェアに大きく頼っていました。
アマチュアの中でも、機材単体の性能の限界はよく話題になっていました。
商業作品に劣らない曲を作るには、機材を揃えて組み合わせるだけでなく、性能の限界に直面し、その中でどう良く表現するかを考える必要があったわけです。
しかし、PCや機材の開発技術が向上し、ソフトへの移行がほとんど済んだ現在において、そういう事態はほぼ存在しなくなりました。
ラックに何台も機材を積んでようやく実現していた環境が、ネット環境と小型のストレージ数台で済むようになったのです。
昔のプロの環境がしょっぱく感じるほど、今はDTMの環境は恵まれています。
ここで大事なのは、「機材のせいにしない、工夫する意欲」なのだと思います。
万能な環境を楽に入手できるようになったからこそ、使いこなすことができるかどうかで結果が変わります。
(管理人へのご連絡は不要です)